真面目に楽しく、「日本の働き方」を変える。

株式会社アイキューブドシステムズ

  • 2021.12.27

全教科、80点取れる会社

新しいビジネスが次々に生まれては消えていく。 ITの世界は特にそうで、颯爽と新市場を拓いて脚光を浴びても、数年後には存在さえ忘れ去られるベンチャーも少なくない。日々激動する市場環境の中で揺るぎない基盤を築き、着実に成長を続ける企業こそ、実力企業と呼ぶにふさわしい。 株式会社アイキューブドシステムズも、そんな実力企業のひとつだ。

日本のMDM市場で10年連続首位※。これが同社の実力だ。 MDM(Mobile Device Management)とは、スマートフォンやタブレットといったモバイルデバイス管理サービスの総称。 端末の設定、使用状況の管理、セキュリティ設定など、企業がモバイルワークを導入・推進するフェーズでは必ずと言っていいほどMDMサービスのサポートを必要とする。同社が開発したMDMプラットフォーム「CLOMO(クロモ)」は、ローンチ初年度の2011年に早くもトップシェアを確保し、以後首位を独走。 2020年7月には東証マザーズへの上場も果たしている。

それにしても、モバイルデバイスを持ち歩くビジネスパーソンがちらほら目立ち始めた10年前ならともかく、テレワークが一般化し、資本力のある大手を含めて後発のMDMベンダーが続々と市場に参入する今日でも圧倒的な競争力をキープできる理由は何だろう。 素朴な「なぜ?」に、同社コーポレート・コミュニケーション室の山田泰裕室長が答えてくれた。

「一言で言えば総合力、でしょうか。 CLOMOのビジネスモデルは、B2Bのソフトウェアをサブスクリプションの形で提供するスタイル。 それが10年以上も支持を広げ続けているのは、プロダクトの開発力はもちろんですが、顧客と伴走できる営業力、サービスを24時間365日安定的に動かす運用力、お客様のCLOMOを使った端末導入や管理を支援する「カスタマーサクセス」によるサポート力など、すべてのファクターを高い次元でクリアできているからだと自負しています」

後発MDMベンダーの大半が得意領域に偏りがあり、運用を外部に委ねる企業も多い。その点、同社の総合力の背景には開発・運用・営業・カスタマーサクセスといった多様な部署の連携を支える組織力がある。そう考えると、CLOMOを円滑に運用できる分厚い組織力こそが、同社の強みであることがわかる。なるほど、これなら安心して任せられる…と、同社に頼る企業の気持ちがわかる気がした。 「採用面接でもよく“強みは?”と聞かれるんですが、総合力が…と説明してもイマイチ響かないんですよ。新卒の場合は特に。でも、全教科で80点取れる会社、と言い換えると、納得してくれることがあります」 ※ミック経済研究所「ミックITリポート2020年12月号」による

日本の働き方を変えるために、自社から変えていく

同社は2001年、現在も社長を務める佐々木勉氏が27歳の時に、SIerでの開発経験をベースに独立起業する形で設立された。山田室長が新卒で入社した2011年当時は、まだ従業員20人に満たない規模だったという。新卒で無名のベンチャーを選んだ室長は、チャレンジ精神旺盛なタイプなのかもしれない。だとすれば、転職でキャリアアップを、と考える場面があったのでは? そう水を向けると、意外そうな表情が返ってきた。

「実は、転職は一度も考えたことがないんです。CLOMOの認知が広がるにつれて会社も成長し、社内組織も大きく変化。それにつれて私の役割も、営業、カスタマーサポート、製品企画、開発部長、管理本部長と、どんどん変わりました。2,3年周期で社内転職を重ねたようなものですね(笑)。今もそうですが、目の前の課題に対応するのに一生懸命で、転職を考える余裕もなかったというのが正直なところかもしれません。 ただ、常に新しいことに挑みながらキャリアアップできる職場環境もそうですが、何事にも真面目に取り組む社内の雰囲気が自分に合っているというか、居心地がいいんです。これからも、この仲間たちと一緒に頑張っていけたら…と思っています」

室長がさらに続ける。

「もうひとつ、社長が好きというのも大きいですね。好きというか、尊敬と共感が混ざり合った感覚でしょうか。社長は元エンジニアですが顧客との交渉のフロントにも立っていたのでバランス感覚があり、事業面でも技術面でも積極的に新しいことに挑む当社の社風にも、社長の人となりがそのまま表れています。 あとは、とことん誠実。週1の製品企画会議では、いい意見は若手の発言でもどんどん取り入れますし、苦言もビシッと。上場しても変に羽振りが良くなったりしないし(笑)、本当に信頼できる人です。さきほど触れた社風の根底には、新しいこと、社会に役立つことを、真面目に楽しくやろうという空気が流れています。それは社長の人柄そのもので、私と同じように、居心地いいと思っている社員が多いと思います」

企業や組織の生産性を高め、働き方を変える。そのために、創業時から培ってきたモバイルやクラウド領域の技術力を駆使する――この同社の事業ドメインも、社長の長いキャリアの中で徐々に形になったものだという。「社長は前職時代も含めて、多くの企業と向き合ってきています。さまざまな組織や職場の課題と向き合っていく中で、自ら起業し、多くの会社の業務や職場環境の改善を支援していきたいという思いを抱くようになっていったようです。」

CLOMOの開発思想には、こうした姿勢が色濃く反映されている。CLOMOに紐づく多彩な機能のひとつ、2017年リリースの「ワーク・スマート」もその一例だ。これは事前に設定した時刻になると電話等一部の機能以外の一切の機能を停止させるサービス。人の意識はすぐには変えられないから、まず仕組みから働き方を変えることを支援しよう、という発想で開発された。いわば従業員に「言い訳をつくってあげる」サービスで、働き方改革に意欲的に取り組む企業ほど導入に前向きだという。

「ワーク・スマートの開発には前段があって、実は当社自身の働き方改革の成果も反映されています」と室長。事情はこうだ。 数年前のこと。業務プロセスが煩雑で業務量が開発現場のキャパを超え、残業、残業の毎日。退職者も相次いだ。そこで同社では、まず業務を細かく分析して交通整理。無理なスケジュールを是認しないようなルールと仕組みを設け、計画的に業務を進められるプロセスに刷新したところ、1人あたりの残業が月平均10時間以下に激減。そう、仕組みを変えて得られた成功体験だ。

「働き方の改善については、コロナ以前から個別事情を考慮したうえでのリモートワークの許可、フレックスタイム制の導入など、少しずつ取り組みを進めてきました。まだまだ十分とは言えませんが、昨年、国際的な調査機関が主宰する『働きがいのある会社ランキング』に応募したところ、ベストカンパニーに認定されました。この評価に満足せず、育休制度の充実なども含めて、今後も改善の努力を続けていくつもりです」

会社に頼らない生き方が、ここにある

テレワークが一般化し、モバイルデバイス1人1台体制がデフォルトになりつつある今、MDM市場の成長がいよいよ加速しそうな予感が広がっている。

「まだガラケーを利用されている企業は多く、需要は旺盛です。加えて今、大きなニーズが2つ生じています。ひとつは文科省が推進するGIGAスクール構想。全国的に生徒1人1台体制への移行が進んでいて、当社でも教育機関からのオーダーが相次いでいます。もうひとつは医療機関で、PHSのサービス終了を受け、スマホやタブレットへの移行が待ったナシの状況にあり、やはり当社でも案件が目に見えて増えています」

MDMサービスを求める声が加速度的に高まる中、本格的な成長フェーズに入りつつある同社。採用ニーズも拡大する一方で、この1年だけでも10名を超える仲間を迎え入れている。

「今後もエンジニアを中心に、営業、管理部門等、全方位で積極的な増員を図ります。背景にあるのは、目の前の業務をこなすための欠員補充ではなく、層を厚くする発想。いわば80点を90点、100点に引き上げていくための採用です」

最後に、新たな成長フェーズに入った同社で活躍できる人材像を聞いてみた。

「先ほどもお話ししましたが、当社は社会に役立つことを、真面目に楽しく取り組んで形にしたい、と一人一人が考え、実行している会社です。社員の仕事ぶりを見ても、そういう姿勢に共感し、腰を据えて取り組む働き方が気に入っている人が多いようです。 とはいえベンチャーですから、会社に依存する姿勢といいますか、仕事の指示を待って律儀にこなすだけでは、なかなかうまくいかない面があるのも事実。この環境の中で成長できる人物像を言葉で表現するなら、メンバーシップを意識して自立・自走できる人、でしょうか。実際、自分はこういう分野が得意だから、当社ならもっと伸ばせる、そんな発想で入社した人ほど成果を出し、自らの成長につなげています。 あとは先回りできる人。管理部門で言えば、上場に備えて決算資料のまとめ方やIR関連の知見を学びたいと申し出て、会社公認で勉強してできるようになった人もいます」

会社に依存しない人ほど成長できる会社、アイキューブドシステムズ。成長意欲の高い人なら、見過ごすには惜しいチャンスが、そこにある。