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- 電気の安定供給を支え続けた、100年のプライド
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戸上電機製作所は、佐賀市に本社を置くスタンダード市場上場企業。B to Bメーカーのため一般の知名度は高くはありませんが、「スイッチのTOGAMI」といえば、全国の電力会社をはじめ、重電業界では誰もが知るトップブランドです。
電気は私たちの日常生活を根底から支える社会インフラ。もし停電が広がれば、工場ではラインが止まり、スーパーでは冷凍食品が溶け、病院なら手術が中断して命にかかわる事態にも――こうした影響を未然に、あるいは最小限に防ぐのが、各種開閉器をはじめとする同社の配電・制御機器で、その総称がスイッチというわけです。
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「当社へ転職をご希望している方向けの説明会では、当社で仕事をすること自体が社会貢献です、という話をします」と語るのは、同社人事グループ主任の田中さん。同社の創業は1925年。ほぼ100年分の知見と多数の特許に裏打ちされた製品力の高さには定評があり、業界では「性能が同じなら多少高くてもTOGAMI製を選ぶ」という声も多いとか。電気の波及事故防止機器の国内市場では長年、トップシェアをキープしています。
- 電気、機械、制御そして環境。令和の時代に広がる、新たな技術フォーメーション
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創業100年を前に、2つの新たなチャレンジも始まっています。
ひとつは、水処理プラントや太陽光発電関連機器といった環境領域の新事業展開。水処理プラントは食品業界や南九州の畜産業界を軸に年々市場を広げています。また太陽光発電機器がJECA FARE(電設工業展)で経済産業大臣賞を受賞し、同コンクールの4年連続受賞を決めるなど、技術面のブレークスルーも目を引きます。「今後も引き続き環境関連事業に注力し、いずれはスイッチに次ぐ事業の柱に育てる方針です」と、穏やかに話す田中さんの声も自然と熱を帯びてきます。
もうひとつは、積極的なグローバル展開です。創業80周年にあたる2005年の上海事務所開設を皮切りに、中国や東南アジアで着実に新規顧客を開拓。ここ数年来準備を重ねてきたアメリカ市場開拓も進んでいく見込みです。日本の6600ボルトに対して海外では最大2万ボルトなど、電気の規格は国によってまちまち。高圧開閉器の開発ひとつをとっても多様なブレークスルーが求められるため、海外展開はエンジニアから見ても大きなチャンスです。
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新展開に伴い、開発製造現場では従来の機電系、メカトロ系に加えて化学や材料など、幅広い知見が求められており、経験豊富なエンジニアの採用ニーズが年を追って拡大。電子機器メーカーで培った画像処理技術を設備開発に、電気設備工事の経験を水処理プラント施工に生かすなど、社内では多様なバックボーンを持った中途入社社員の活躍が目立ってきました。
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「100年企業ではありますが、技術開発に関しては伝統的に柔軟かつ革新的なスタンス。水処理領域へのチャレンジも現場からのボトムアップで始まりました」。
その言葉を裏付けるように、社内では現在、カーボンニュートラルを見据えた新テーマに沿って、未知の技術領域に挑む社内プロジェクトが動き出しています。全社的には、スマートファクトリー化の実現を視野に、グループ全体でAIやIoTを活用し、生産体制の最適化を推進する動きも加速しています。
- 技術力と同じくらい、働きやすさの向上にも注力
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技術力や社会貢献度の高さに勝るとも劣らない、同社ならではの強み。それは働きやすさで、ある経済誌の“新卒3年内離職率の低いホワイト企業”を集めた特集記事では、全国に4社しかない「離職率4年連続ゼロ」企業として紹介されたことも。
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女性社員の活躍も目立ちます。産休・育休取得は言うに及ばず、育休後の職場復帰率も100%。「男性もですが、女性も辞めない会社なんです。社員の平均年齢を見ても、実は女性の方が高い。全国的にもかなり珍しいと思いますね。もちろん女性のエンジニアも活躍していますが、まだまだ少数派。当然、女性の中途入社もウエルカムです」。
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男性も女性も、佐賀にゆかりのある人も、そうでない人も。じっくり腰を据えて人生設計を練り直したいと思うなら、戸上電機製作所は間違いなく、前向きに検討すべき選択肢のひとつとなるでしょう。
会社概要
- 株式会社戸上電機製作所
所在地 | 佐賀県佐賀市大財北町1番1号 |
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URL | https://www.togami-elec.co.jp/ |
代表者 | 戸上 信一 |
資本金 | 28億9,959万円 |
設立 | 1925年3月 |
従業員数 | 435名 |